劣等感は心の燃料

・劣等感は自分を助ける
劣等感を最初に発見したアドラーは、劣等感を前向きに捉えていたようでした。なぜなら劣等感は、行動する上でのモチベーションに繋がるからです。例えば、前回のコラムで身長は変えることができない部分だから、受け入れることも大事だということをお伝えしました。しかし、身長が低いことで、それ自体は克服できないけれど、別の部分で成功して自分なりに社会的に認められよう!というモチベーションになるからです。

これは、心理学的に「昇華(sublimation)」という言葉で表されます。昇華とは、実現不可能な悩みを他の代替的な分野で置き換えてモチベーションに変える作業の事です。例えば、芥川賞を取った西村賢太さんは、家庭の事情で中学卒業と当時に日雇いの仕事を始めたそうです。苦労の多い生活だったそうですが、小説と言う形で社会的に影響を与える作品を書かれました。また、私の場合も、対人恐怖症をわずらった経験が元となり、コミュニケーションに関する仕事をするようになりました。このように劣等感は、使い方を誤らなければ、自分の人生の味方にもなってくれます。

劣等感を持っている時は、消えて無くなって欲しい!と思うかもしれません。しかし、手元に置いて上手に昇華できれば、自分のエネルギーにもなります。捨てるモノ、残すモノしっかり見極めて、自分のエネルギーとして活用するとよいでしょう。



・「社会的に貢献している」感覚が劣等感を減らす
劣等感は昇華することで行動のエネルギーになるとお伝えしましたが、ただ単に行動すれば良いというわけではありません。もし間違った昇華の仕方をしたとしたらどんな結果になるでしょうか。

例えば、容姿が優れず異性にモテない・・・という悩みを抱えていた人が、社会や周囲に対して恨みを募らせ、攻撃的になってしまったら、社会や周囲から反感を受け自分の居場所を失うことにもなりかねません。逆に、社会に貢献する形で昇華させたらどうなるでしょうか。異性にはもてないけど、恋愛とは別の形で認められよう!と考え、仕事に打ち込み結果がだせれば、仲間から認められ、自分に自信を持つことができるようになります。

劣等感を改善するうえで、独りよがりな改善方法は本質的な解決になりません。やけ酒、やけ食い、すぐに縁を切る、なども自分を苦しめるだけです。劣等感を改善する時は、なるべく社会に役立つ事でエネルギーに変えると良いでしょう。



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参考サイト:「コミュニケーション能力知恵袋(劣等感コラム)」